複数のHDDを使って構築される大規模システム「RAID」に障害やトラブルが起きた際の、データ復旧方法や注意点をご紹介します。
RAIDのデータ復旧方法は大きく分けて2種類です:
復元ソフトを利用した場合の対応方法やリスク、そして業者に依頼した場合との復旧率の違いについて解説します。
復元ソフトを利用して自分で対応するメリットはコストの安さです。
復元ソフトのなかには無料で利用できるものがあり、有料のものでも業者に依頼するよりも一般的にはコストが安く、うまく利用すればデータ復旧の費用を抑えられるでしょう。
ただ、復元ソフトで復旧できるのは限られた状況のみであり、たとえばRAIDが物理的に壊れている場合は対応できません。
また、RAIDは通常のHDD/SSDよりも仕組みが複雑で復旧が難しく、RAIDに対応した復元ソフトは種類が限られています。
このため後述の通り復旧率は業者に依頼したほうが高いのが一般的です。
これらの点を理解した上で利用するようにしてください。
復元ソフトの具体的な利用手順は以下の通りです:
RAIDからデータを復旧する場合、一般的には復元ソフトよりも業者に依頼したほうが復旧率が高いです。
これにはいくつかの理由があります:
コストが気になる場合でも、まずは見積もりを取ってデータ復元ソフトと比較してみてはいかがでしょうか。
復旧業者のなかには無料で診断や見積もりをおこなってくれるところや、費用を成果報酬制としデータの復旧ができた場合のみ支払いが必要なところがあります。
RAIDに不具合が生じている場合、論理障害、もしくは物理障害が発生している可能性があります。
論理障害とは、HDDや媒体そのものは壊れていないのに、プログラム上の問題や誤削除などのヒューマンエラー、ウィルス感染、システムクラッシュなどによって生じる障害のことを言います。
論理障害の場合、RAID装置自体は動作可能なことが多く、障害の発生に気づかないことも少なくありません。障害発生に気づかずRAID機器の使用を続けてしまうと、データ復旧が困難になってしまう可能性がありますので、注意が必要です。
物理障害とは、RAIDサーバー等に内蔵されているHDD自体にダメージが加わって発生する障害のことです。
物理障害が発生している場合にデータの復旧作業を行うには、クリーンルームなどの専用環境、専門知識、高度な技術、互換性のある部品の4つが必須です。そのため、データ復旧業者に依頼することが必要になってきます。
警告音が鳴り、システム構成を確認したところ、構成異常と表示されていた。アクセスランプは4台とも赤色の点灯だった。
1~4のディスクのうち、1,3,4でリードエラーが発生しており、3はパーティションテーブルが破損していました。
まず、比較的軽度な障害だった1,4のクローンディスクを作成。その後、無事だったディスクも合わせてRAIDを再構成し、データを復旧しました。
Windows 2008 Serverを入れてファイルサーバーとして使用していたが、突然アクセスできなった。再起動したら、OSが起動しなくなった。
1~3のディスクのうち、1と3に物理障害を確認。障害が起きているディスクがカウントされず、RAIDが崩壊していました。
比較的障害が軽いディスク3のクローンディスクを作成。無事だったディスク2とのクローンディスク1台からRAISを構成し、データを復旧しました。
HDD4台でRaid5を構成しており、1本をホットスペアとして用意していた。朝見るとデータにアクセスできなくなっていた。
調査の結果、1台に障害が発生後、ホットスペアを使って自動でリビルドが実行されている時に別の1台にも障害が発生し、RAIDが崩壊していたことが判明しました。
作成したクローンディスクとスペアを除いたディスクの5台でRAIDを構成し、データを復旧することができました。
2022年5月調査時点でデータ復旧協会に所属する14社の中から、データに関する専門業者であり、サービス運営・マネジメントに関わる国際規格(ISO9001、ISO27001のいずれか)を取得している3社について詳しく調査しました。
データ復旧の依頼を考えている方はぜひ参考になさってください。
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引用元:アドバンスデザイン公式HP
(https://www.a-d.co.jp/datarecovery/agt/dr1168313/)
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引用元:A1データ公式HP
(https://www.a1d.co.jp/)
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(https://www.rescue-center.jp/)