ここでは、外付けHDDにトラブルが発生し、仕事上や個人の大事なデータを使えなくなってしまった場合の、データ復旧の方法や注意点をご紹介します。
外付けHDDにトラブルが生じた際にはこちらを参考になさってください。
外付けHDDのデータ復旧方法は大きく分けて2種類です:
復元ソフトを利用した場合の対応方法やリスク、そして業者に依頼した場合との復旧率の違いについて解説します。
データ復旧のための作業を開始する前に、まずは下記を確認することでどの部分に原因があるのかを把握しましょう。
まずは、使用している外付けHDDに電源が入るかどうかを確認します。外付けHDDには、「コンセントやアダプターから電源を供給するタイプ」「USBから直接電源を供給するタイプ」に分けられます。
コンセントやアダプターから電源を供給している場合には、まずは電源ボタンがONになっているかを確認しますが、「電源が点灯しない」「HDDの動作音が全くしない」といった場合には外付けHDDが故障している可能性があります。
また、USBから電源を供給しているタイプの場合、もしUSBハブを使っており外付けHDDに電源が入らない場合はパソコンに直接接続して動作するかを確認しましょう。また携帯用の細いUSBコードを使用しており電源が入らない場合には、通常タイプのUSBコードを使って接続してみてください。このように新しいUSBコードを使用しても接続できない場合には、パソコンのUSBスロットやUSBケーブルが接点不良となっている可能性もあります。
外付けHDDに電源が供給されている場合には外付けHDDがPCで認識ができるかどうかを確認します。Windowsを使用している場合、外付けHDDを接続した際にデバイスマネージャーで対象の外付けHDDの型番が出るか・認識しているかといった点を確認します。
この時に外付けHDDが認識されていない場合には、外付けHDD自体の故障も予想されます。この場合には、専門のデータ復旧業者に相談することがおすすめといえるでしょう。
HDDやパソコンを落としてしまったり、強い衝撃が加わると故障の原因になります。HDDはとてもデリケートな部品で、データが保存されているプラッターと磁気ヘッドの間はわずかな空間しかなく、衝撃で接触することで傷がついてしまう可能性があります。ひどい状態になると磁気体が剥がれ落ちてしまい、データの復旧が難しくなるケースもあります。
HDDは長年使用することによって劣化してきます。一般的には4~5年が寿命とされていますが使用環境や使用量などで前後することもあります。
しかし、いずれ必ず経年劣化による不具合は発生しますので、長年使用している場合は、定期的にバックアップを取って、突然の不具合にも対応できるようにしましょう。
PCを使用する環境によってはHDDに影響を及ぼす可能性があります。真夏日など極度の高温状態で長時間PCを使用したり、多湿すぎる環境でPCを置いているとHDDの歪みや腐食の要因となります。
その他、タバコの煙やほこりが冷却ファンに悪影響を及ぼしたり、磁場の強すぎる環境での作業は誤作動を起こしやすくなったりすることもあるので注意が必要です。
突然、保存していたファイルやフォルダが削除されてしまったり、OSが起動しなくなったりなど、誤作動によるデータの破損を論理的故障とカテゴライズしています。
論理障害が起こる原因は、操作ミスによるものが多いですが、コンピュータウイルスの感染の可能性もあるので、ウイルス対策は怠らないようにしましょう。データ復旧ソフトで復元できる可能性もありますが、念のため、別もHDDにバックアップを取っておくこともおすすめします。
復元ソフトを利用して自分で対応するメリットはコストの安さです。
復元ソフトのなかには無料で利用できるものがあり、有料のものでも業者に依頼するよりも一般的にはコストが安く、うまく利用すればデータ復旧の費用を抑えられるでしょう。
ただ、復元ソフトで復旧できるのは限られた状況のみであり、たとえば外付けHDDが物理的に壊れている場合は対応できません。
このため後述の通り復旧率は業者に依頼したほうが高いのが一般的です。
これらの点を理解した上で利用するようにしてください。
復元ソフトの具体的な利用手順は以下の通りです:
外付けHDDのデータを復旧したいと考える場合、基本的には自身でのデータ復旧作業はあまりお勧めできませんが、もし自身で復旧を試みたいという場合には、まずは「復旧ソフトで対応できる状態なのか」という点をしっかりと見極める必要があります。
復旧ソフトは「ファイルを誤って削除してしまった」といった軽いレベルのデータ障害にのみ対応できるため、外付けHDDの物理的な破損が考えられる場合には対応が難しいと考えることが必要です。以上から、使用している外付けHDDに重度のデータ障害があると考えられる場合、物理的な破損があると考えられる場合には自身での復旧作業を行わず、専門業者に相談することが大切です。
外付けHDDに対応している復元ソフトはあまり多くないため、自分が使用している外付けHDDに対応しているかどうか、という部分をあらかじめ確認する必要があります。
また、データ復旧ソフトを使用した場合でも、外付けHDDのデータ全ての復元には対応できない点にも注意が必要です。これは、データ復元ソフトは容量が大きいファイルの復元を苦手としているためです。
必要なデータが失われてしまった場合には、まずは自分でどうにかして復旧させようと考える場合も多いでしょう。しかし、データ復旧ソフトの難易度が高いと感じる場合や知識がないといった場合には、むやみに復旧作業を行うことはおすすめできません。知識がないままにソフトを使用すると、復旧したいデータや媒体にさらにダメージを与えてしまい、復旧が難しくなる可能性があるためです。
以上から、どのように作業をしたら良いのか自分で判断ができないといった場合には、無理に自分で復旧作業を行おうとせずに、専門業者に相談してみることがおすすめです。
自分でHDDのデータを復旧するのが難しい場合には、専門のデータ復旧業者に依頼する方法があります。業者に依頼する場合には、信頼できる業者を選択することが重要です。データ復旧に対応している業者は数多くありますので、ポイントを抑えて業者選びを行いましょう。
例えば、「完全報酬型の料金体系となっているか」、「わかりやすい料金体系となっているか」、「データ復旧に関する技術力が高いか」といった点に注目すると良いでしょう。また、注意したいのが安すぎる料金を設定している業者です。このような業者は技術があまりないことが多く、結局「復旧できませんでした」となる可能性もあります。以上のことから、データ復旧業者選びは慎重に行うことをおすすめします。
自分でデータ復旧を試みるのではなく、業者に依頼するメリットとしては、やはりデータを復旧できる可能性が高いということが挙げられます。業者では高度な技術を持っている専門のエンジニアによって、HDDがどのような症状なのかを診断した上で、その症状に合った方法で対応します。そのため、操作ミスやシステムエラーでデータを消してしまったといった状況の場合はもちろん、ハードディスクが物理的に破損したというような重い症状の場合でもデータを復旧できる可能性があるという点が業者に依頼するメリットといえるでしょう。
また、業者によってはスピーディーな対応も期待できるので、急いで復旧する必要がある場合などには、業者への依頼を検討するのが良いといえます。
データ復元業者に依頼する場合のデメリットは、自分で対応するよりも料金がかかるという点が挙げられます。大事なデータを復旧する料金なので相応の料金がかかるのは当然といえますが、やはりその料金が負担に感じる場合もあるでしょう。
また、業者選びを失敗してしまうと、料金だけ支払って、結局データの復旧はできなかったという状況になってしまう可能性もないとはいえません。データを消去してしまった場合には焦ってしまうものですが、いったん落ち着いて、冷静に「この業者は信頼できるか」をしっかり考えながら業者選びを行うことが大切です。
外付けHDDからデータを復旧する場合、一般的には復元ソフトよりも業者に依頼したほうが復旧率が高いです。
これにはいくつかの理由があります:
コストが気になる場合でも、まずは見積もりを取ってデータ復元ソフトと比較してみてはいかがでしょうか。
復旧業者のなかには無料で診断や見積もりをおこなってくれるところや、費用を成果報酬制としデータの復旧ができた場合のみ支払いが必要なところがあります。
外付けHDDデータ復旧を行う際は以下3つの注意点を理解してから、行うようにしましょう。
データ復元ソフトが復旧できる範囲は、ファイルを誤って消してしまった、ウイルスに感染して消されてしまったデータなど、軽いデータ障害のみ可能です。
復元ソフトでは致命的なデータ損傷や、外付けHDDのハードディスク自体が破損してしまった場合は復旧することができません。
そのため、外付けHDDのデータ復旧の可能性を高めるためには、専門業者に依頼する方が賢明です。
外付けHDDにトラブルが発生した場合、次のような障害や不具合が発生している可能性があります。
付属のACアダプタやUSBケーブルの損傷によって症状が発生することがあります。特にUSBケーブルは、PCへの抜き差しを繰り返すことで接触不良やコネクタが劣化してしまいます。
また、ACアダプタも、経年劣化によって電力の供給が不安定になったり、断線が起きたりする可能性があります。
論理障害とは、メディア機器が物理的に破損しておらず、内部のデータにエラーや論理的故障が発生するデータ障害のことを言います。
ファイルシステムの破損、誤操作によるフォルダやファイルの削除、「ディスクがフォーマットされていない」といったメッセージが出る、OSが起動できないなどが具体的な症状です。 物理的にメディア機器や関連パーツが破損しておらず、部品交換や修理の必要がないため、復旧の難易度は比較的軽度とされています。
物理障害とは、強い衝撃、ショートや停電による急な給電停止、高温多湿な環境での使用、水没、結露、経年劣化などによってメディア機器自体、もしくは関連パーツが物理的に破損して起こる障害のことです。
HDDの構造は非常に精密なので、いったん物理障害が発生してしまうと、個人での修理はほぼ不可能です。専門の技術者による内部の部品交換など、専門性の高い技術が求められるため、データ復旧業者に相談するようにしましょう。
論理障害なのか物理障害なのか迷う際には、以下の状態を確認してみましょう。
外付けHDDの場合、ケーブルとパソコンが正しく接続できていないと認識されなかったり、正常に起動できなかったりします。接続状況やケーブルの劣化具合などを確認しながら、再接続を試みてみましょう。
HDDから、「カチカチ」「ブーブー」といった異音が発生している場合は、物理的な障害が生じている可能性があります。
Windowsの標準ツールである「ディスクの管理」では、HDDがWindowsに認識されているかが確認できます。手順は以下の通りです。
正常に作動している場合には、横長の棒グラフが表示され、ドライブの容量などの現状確認ができます。反対に何も表示されない場合は、WindowsがHDDを認識しておらず、物理障害の可能性が考えられます。
とはいえ、症状が似ていて見極めが難しいケースや、論理障害と物理障害が併発しているケースも少なくありません。物理障害の場合はとくに、専用の設備や機材が必要になるため、データ復旧の専門業者に相談するのが賢明です。
異音や異臭がする、パソコンがHDDを認識しない、といった際は物理障害が疑われます。物理障害を自力で復旧するには、以下の手順で部品を交換する必要があります。
しかし、復旧作業には専門知識が必要なほか、以下のようなリスクがあるため、物理障害のデータ復旧を自力でおこなうのは基本的におすすめしません。
【起こりうるリスク】
HDDは精密機器のため、小さなチリやホコリ・指紋の付着などから、ほかの物理障害が生じる可能性もあります。かえって悪化させてしまうリスクがあるので、パソコンの電源を切りデータ復旧の専門業者に依頼をしましょう。
本サイトでは、「健全であること(違法ダウンロードによるデータを保持しているメディアの復旧を行わない・データ復旧成功率を謳う広告を出さない・成果報酬型の料金システムの採用)」「専門であること(中度以上の障害レベルにも対応できる技術力)」「高品質であること(国際規格に則ったサービス運営・マネジメントを提供している)」の3点に着目し、本当に信頼できるデータ復旧業社を紹介しています。データ復旧を依頼する業者を探す際には、ぜひ参考になさってください。
復旧するデータの容量や障害の状況など、色々な要素が加味されて費用が変わります。
論理障害の場合は1日~1週間以内に直るケースが多く、費用の最低料金目安は3万円~で復旧できることが多いです。
しかし物理障害の場合はデータの復旧難易度が上がるため、5万円以上の費用がかかるケースが多いです。
そのため物理障害の場合は、10万円ほどの予算を見積もっておくとよいでしょう。
Macで2年間使っている外付けHDDが突然認識しなくなった。
HDD内部のヘッドモジュール不良によるアクセス不能状態が発生。
内蔵HDDを取り出しプラッタ部を確認したところ、無傷だったため、不良部品を交換した上でファイルの修復作業を行い、データを無事に救出することができました。
普段から使用しているポータブルHDDが、あるとき突然PCから認識されなくなってしまった。認識されていない時も電源ランプは点灯していた。
USBのコネクタ部分の破損が確認できました。
また、内部のHDDをスキャンしたところ、ファイルシステムに軽度の論理障害が見られました。データ部分はほぼ無事だったのでデータを復旧。内部で発見したウィルスも除外しました。
古い外付けHDDが突然認識できなくなった。重度の物理障害とのことで、診断を依頼した2業者には断られた。
ヘッドがクラッシュした影響でプラッタに傷がついており、重度の物理障害であることが判明。
部品の交換後、スクラッチを避けてデータを抽出。論理構造を修復することでデータの復元が可能となりました。
HDDのUSB接続部が破損し、HDDが認識できなくなる
特殊基板が使われている自動化暗号モデルのため、物理的処理を施した。
復号状態をシミュレートしながらアクセスしたところ、構造情報の取得に成功。
HDDへのアクセス中に停電になったことで、認識しなくなった
特殊基盤による自動暗号化モデル。
アクセス中に停電になった影響で基盤自体が損傷を受けてしまった。
物理的処置を施しながらデータ構造に直接アクセスしたことでデータが復旧しました。
2022年5月調査時点でデータ復旧協会に所属する14社の中から、データに関する専門業者であり、サービス運営・マネジメントに関わる国際規格(ISO9001、ISO27001のいずれか)を取得している3社について詳しく調査しました。
データ復旧の依頼を考えている方はぜひ参考になさってください。
オールメディア・フォーマットで
成功報酬&迅速対応を実現
引用元:アドバンスデザイン公式HP
(https://www.a-d.co.jp/datarecovery/agt/dr1168313/)
※参照元:アドバンスデザイン(https://www.a-d.co.jp/datarecovery/agt/dr1163113/)
障害の種類や程度に応じて
豊富なメニューをラインアップ
引用元:A1データ公式HP
(https://www.a1d.co.jp/)
動画復元・修復において
固定料金で対応
引用元:データレスキューセンター公式HP
(https://www.rescue-center.jp/)