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NASにアクセスできない、RAIDでエラーが表示された、HDDを交換したもののリビルドが完了しない――。NASやRAIDでデータトラブルが起きた場合、単体のHDDとは異なり、複数のディスクの組み合わせや配置、障害後に行った操作なども状況を判断する材料になります。
データ復旧業者へ相談するときも、「RAID5です」「HDDが1台故障しました」といった情報だけでなく、どのHDDがどのベイに入っているのか、どのようなエラーが出たのか、HDD交換やリビルドを行ったのかまで整理できると、現在の状態を共有しやすくなります。
ただし、RAID構成が分からないからといって、確認のためにHDDを抜き差ししたり、順番を入れ替えたり、再度リビルドしたりする必要はありません。
大切なのは、現在の構成をできるだけ変えず、「何が起き、その後何をしたのか」を記録することです。
このページでは、NAS・RAID障害時に確認しておきたい情報と、データ復旧業者へそのまま伝えられる構成確認シートを紹介します。
NAS・RAIDで障害が起きた場合は、まず以下の8項目を分かる範囲で整理しておきましょう。
| 確認項目 | 記録する内容 |
|---|---|
| NAS本体 | メーカー・型番 |
| ディスク数 | ベイ数・実際に搭載しているHDDやSSDの台数 |
| RAID構成 | RAID0、1、5、6、10、JBOD、メーカー独自構成など |
| ディスク配置 | どのベイにどのHDD・SSDが入っているか |
| ディスク状態 | 正常、警告、故障、認識しない、不明など |
| エラー内容 | Degraded、Failed、Inactive、Offlineなど表示された内容 |
| 障害後の操作 | 再起動、HDD交換、リビルド、取り外しなど |
| 必要なデータ | 復旧したい共有フォルダや重要ファイル |
すべての情報が分からなくても問題ありません。
RAID構成が分からない場合は、無理に確認しようとせず、現在どのHDDがどの位置にあり、どのような表示になっているかをそのまま記録しましょう。
まず、使用しているNAS・サーバー本体の情報を確認します。
NASには、たとえば以下のようなメーカーがあります。
メーカー名は本体ラベルや筐体に記載されていることが多いため、安全に確認できる範囲で記録しましょう。
型番も本体ラベルなどから確認します。
管理画面へアクセスできる場合は型番が表示されることもありますが、型番を確認するためだけに障害が発生しているNASを再起動する必要はありません。
分からない場合は「型番不明」として、メーカー名だけでも記録しておきましょう。
使用環境も、データの重要度や業務影響を伝える材料になります。
NASでは、本体に搭載できるディスク数と、実際に使用しているディスク数が異なる場合があります。
まず、NAS本体にいくつのHDD・SSDを搭載できるか確認します。
たとえば、以下のように記録します。
「4ベイNASだから4台構成」とは限りません。
たとえば、4ベイのうち3台だけを使用している場合や、1台をホットスペアとして設定している場合があります。
分かる範囲で、以下を整理しましょう。
「本体のベイ数」と「RAIDを構成しているディスク数」を分けて記録すると分かりやすくなります。
RAID構成が分かる場合は記録しておきましょう。
| 構成 | 概要 |
|---|---|
| RAID0 | 複数のディスクへデータを分散して記録する構成 |
| RAID1 | 同じデータを複数のディスクへ記録する構成 |
| RAID5 | データとパリティ情報を複数ディスクへ分散する構成 |
| RAID6 | RAID5より多くのパリティ情報を持たせる構成 |
| RAID10 | ミラーリングとストライピングを組み合わせた構成 |
| JBOD | 複数のディスクをまとめて1つの領域として利用する構成 |
| その他 | SHRなど、メーカー独自・拡張された構成 |
RAIDレベルが分からなくても、データ復旧業者へ相談できます。
その場合は、以下の情報を優先して整理しましょう。
RAID構成を確認するために設定を変更したり、新しいRAIDを作成したり、初期化したりしないようにしましょう。
NAS・RAIDでは、どのディスクがどのベイに入っていたかも重要な情報になります。
現在の配置が分かる場合は、ベイ単位で記録しておきましょう。
| ベイ | メーカー | 型番 | 容量 | 現在の状態 |
|---|---|---|---|---|
| Bay1 | ||||
| Bay2 | ||||
| Bay3 | ||||
| Bay4 | ||||
| Bay5 | ||||
| Bay6 | ||||
| Bay7 | ||||
| Bay8 |
すでにHDDを取り外している場合は、元の位置が分かるようにしておきましょう。
元の順番が分からなくなった場合は、推測で入れ替えて何度も起動するのではなく、「ディスク順序不明」として現在の状態を保持したまま相談しましょう。
管理画面へ安全にアクセスできる場合は、表示されているステータスやエラーを記録します。
製品によって表記は異なりますが、以下のような文字が表示されることがあります。
それぞれの意味を自分で判断するより、表示されている文字列をそのまま記録することを優先しましょう。
NAS本体や各ベイのランプ状態も、確認できる場合は記録します。
たとえば、
のように、どのベイでどの表示になっているかを記録します。
ランプの色だけで「このHDDが故障している」と決めつけず、表示内容をそのまま業者へ伝えましょう。
管理画面などで特定のディスクにエラーが表示されている場合は、以下を記録します。
たとえば、以下のように整理できます。
Bay1:Normal
Bay2:Disk Failed
Bay3:Warning
Bay4:Normal
エラーの意味を自分で解釈する必要はありません。
現在のエラーだけでなく、障害が発生する直前に何をしていたかも記録しておきましょう。
特別な作業をしていなかった場合は、「通常利用中に突然アクセスできなくなった」と記録します。
停電、落雷、電源ケーブル抜けなどの直後から症状が出た場合は、その状況を記録します。
UPSを利用していた場合は、UPSの有無も伝えられるとよいでしょう。
障害前からSMART警告やHDD故障通知などが出ていた場合は、分かる範囲で記録します。
どのベイのHDDを交換したのか、交換後にどのような表示になったのかを記録します。
リビルド開始後にアクセスできなくなった場合は、開始時刻、進捗、停止したタイミングなどを分かる範囲で残します。
ファームウェア更新、ストレージプール拡張、HDD増設などを行った場合も記録しておきましょう。
原因を決めつけるのではなく、障害発生直前に行っていた操作を時系列で残すことが大切です。
NAS・RAIDのデータ復旧では、障害後の操作履歴も重要な情報になります。
以下の操作を行っている場合は、その内容と順番を整理しましょう。
すでに操作していても、それを隠す必要はありません。
たとえば、
「Bay2のHDDにエラーが出たため取り外し、新しい4TB HDDへ交換しました。その後リビルドが始まりましたが、40%付近で停止しました。それ以降は操作していません。」
というように、何を、どの順番で行ったのかを整理しておきましょう。
すでにHDDを交換している場合は、交換したという事実だけでなく、その前後の情報を記録します。
交換前のHDDが手元に残っている場合は、自己判断で廃棄しないようにしましょう。
データ復旧では、交換前のディスクも状態確認に必要になる場合があります。
RAIDのリビルドを行った場合は、以下を分かる範囲で記録しましょう。
リビルドが停止した場合は、原因が分からないまま何度も再実行するのではなく、現在の状態と履歴を記録しましょう。
特にリビルド中や失敗後に重要なデータへアクセスできなくなった場合は、追加操作を進める前に専門業者への相談を検討してください。
NAS・RAIDでは、状態が分からないまま構成を変更すると、業者へ相談するときに元の状態を把握しにくくなる可能性があります。
どのHDDがどのベイに入っていたのか分からなくなるため、自己判断で順番を変更しないようにしましょう。
エラーが出ているHDDだけでなく、他のディスクにも問題がある可能性があります。
重要なデータへアクセスできない状態では、追加のHDD交換を行う前に状況を確認しましょう。
「RAIDが壊れたので作り直す」と初期化や新規RAID作成を行うと、元の構成情報が変わる可能性があります。
必要なデータがある場合は実行しないようにしましょう。
管理画面に初期化を促す表示が出ても、必要なデータがある場合はすぐに実行しないでください。
一度リビルドが失敗している場合、その原因を確認せず再度実行することは避けましょう。
PCへ接続した際にフォーマットを促されても、必要なデータがある場合は実行しないようにしましょう。
「故障しているから不要」と判断せず、データ復旧が完了するまでは保管しておきましょう。
なお、正常なRAIDを保守するためにメーカーが案内するHDD交換と、すでにデータへアクセスできなくなっている状態からデータを復旧することは目的が異なります。
メーカーの保守手順をそのまま適用してよい状態か判断できない場合は、重要データがあるなら追加操作前に相談しましょう。
RAID構成だけでなく、どのデータを取り戻したいのかも整理しておきましょう。
たとえば、以下のように整理します。
すべてのデータを希望する場合でも、特に必要なフォルダがあれば優先順位を付けましょう。
たとえば、
のように整理できます。
特定期間のデータだけ必要な場合は、その期間も伝えます。
NASやRAIDとは別の場所に必要なデータが残っていないかも確認しておきましょう。
RAIDは複数のディスクを使って可用性を高めるための仕組みであり、別媒体にデータを保存するバックアップとは役割が異なります。
一部でもバックアップが残っていれば、復旧対象となるデータを絞り込みやすくなります。
以下の項目を分かる範囲で記入しておけば、データ復旧業者へ相談するときにそのまま利用できます。
【メーカー】
例:QNAP【型番】
例:○○○○【ベイ数】
例:4ベイ【使用開始時期】
例:2022年頃【使用用途】
例:社内ファイル共有【ファームウェア】
分かる場合のみ記載
【RAID構成】
例:RAID5/不明【搭載HDD・SSD台数】
例:4台【ホットスペア】
例:なし/あり/不明【現在のRAID状態】
例:Degraded/Failed/不明
【Bay1】
メーカー:
型番:
容量:
現在の状態:【Bay2】
メーカー:
型番:
容量:
現在の状態:【Bay3】
メーカー:
型番:
容量:
現在の状態:【Bay4】
メーカー:
型番:
容量:
現在の状態:
【障害発生日】
例:○月○日頃【最初に確認した症状】
例:共有フォルダへアクセスできなくなった【表示されたエラー】
例:Bay2 Disk Failed【ランプ状態】
例:Bay2のみ赤点灯【障害直前に行っていたこと】
例:通常利用中/HDD交換後/停電後など
【再起動】
例:1回実施【HDD取り外し】
例:Bay2を取り外した【HDD交換】
例:Bay2を4TBの新品HDDへ交換した【リビルド】
例:自動開始、40%で停止【RAID初期化】
例:実施していない【その他の操作】
例:メーカーサポートの案内で管理画面を確認した
【復旧したい共有フォルダ】
例:経理、顧客データ、営業部共有【最優先データ】
例:2026年度の経理データ【バックアップ】
例:2025年度分までは別NASにあり【希望納期】
例:可能であれば3日以内
記入できない部分は「不明」のままで構いません。
すでに複数のHDDを取り外し、どのディスクがどのベイに入っていたのか分からなくなっている場合もあります。
その場合は、推測で並べ直して何度も起動するのではなく、まず現状を整理しましょう。
そしてデータ復旧業者へ、「HDDの元の順番が分からない」こと自体を伝えましょう。
分からない状態を隠して推測で操作するより、現在分かっている情報をそのまま伝える方がよいでしょう。
データ復旧を依頼するために、RAIDについて詳しい知識を持っている必要はありません。
以下の情報が分からないケースもあります。
これらを自分で調査する必要はありません。
最低限、以下が分かれば相談を始められます。
RAIDの仕組みを自分で解析するより、現在の状態を変えずに情報を残すことを優先しましょう。
法人で使用しているNAS・サーバーの場合は、構成情報だけでなく業務影響や情報管理上の条件も整理しておきましょう。
整理した情報は、以下のようにまとめて業者へ伝えられます。
社内で使用している4ベイNASのデータ復旧について相談です。
メーカーはQNAPで、4台のHDDを使っています。RAID5として使用していたと記憶しています。
最初にBay2でディスクエラーが表示されたため、Bay2のHDDを新品の4TB HDDへ交換しました。
交換後にリビルドが開始されましたが、約40%で停止し、その後共有フォルダへアクセスできなくなりました。
リビルド停止後は、再起動や追加のHDD交換は行っていません。
現在、HDDはBay1~Bay4の位置を変えず、そのまま保管しています。
最優先で復旧したいのは「経理」と「顧客データ」の共有フォルダです。
この状態で診断可能か、必要な機器・HDDの送り方とあわせて教えてください。
RAID構成やエラー原因が分からなくても、時系列で「何が起き、何をしたか」を伝えることで状況を共有しやすくなります。
NAS・RAIDの障害では、複数ディスクの構成や障害後の操作も復旧方法を検討するための情報になります。
本サイトでは、「健全」「専門」「高品質」の3つの観点からおすすめのデータ復旧業者を紹介しています。
NAS・RAIDの依頼先を検討する際にも、ぜひ参考になさってください。
RAID構成が分からなくても相談できます。
NASのメーカー・型番、HDD台数、現在のディスク配置、エラー表示、障害後に行った操作など、分かる範囲の情報を整理して伝えましょう。
必要なものは業者や障害状況によって異なるため、自己判断で取り外す前に依頼先へ確認した方がよいでしょう。
HDDを取り外す必要がある場合も、どのHDDがどのベイに入っていたのか分かる状態を維持することが大切です。
RAIDでは複数のHDDを組み合わせてデータを管理しているため、エラーが出ているHDDだけではなく、他のディスクの状態や構成情報が必要になる場合があります。
どの機器・HDDを送付すべきかは、依頼するデータ復旧業者へ確認しましょう。
正常なRAIDの保守として、故障したHDDを交換してリビルドする手順がメーカーから案内されている場合があります。
一方で、すでにデータへアクセスできない、他のHDDにも警告がある、リビルドに失敗している、RAIDが別のエラー状態になっている場合などは状況が異なります。
重要なデータが保存されている場合は、現在のRAID状態を確認せずに追加のHDD交換やリビルドを行うことは避けましょう。
停止した原因が分からない状態で、何度もリビルドを繰り返すことは避けた方がよいでしょう。
何%で停止したのか、どのHDDを交換したのか、どのようなエラーが表示されたのかを記録し、重要なデータがある場合は追加操作前に専門業者へ相談しましょう。
推測で並べ直して何度も起動しないようにしましょう。
各HDDを区別できるようにしたうえで、現在分かっている配置や取り外し履歴を整理し、「元の順番が不明」であることをそのままデータ復旧業者へ伝えてください。
RAIDとバックアップは役割が異なります。
RAIDはディスク障害時の可用性を高めるために利用されますが、誤削除、複数ディスク障害、機器故障、災害などによるデータ消失に備えるには、別の媒体やクラウドなどへバックアップを用意しておくことが重要です。
NAS・RAIDでデータトラブルが発生した場合、自分でRAIDの仕組みを完全に理解したり、故障原因を特定したりする必要はありません。
まずは以下の情報を整理しましょう。
分からない情報を無理に調べるために、HDDを抜き差ししたり、順番を変えたり、リビルドや初期化を実行したりする必要はありません。
NAS・RAID障害時に重要なのは、RAID構成を完璧に理解することではなく、「現在どのディスクがどの位置にあり、何が起き、その後何をしたのか」を残すことです。
整理した構成確認シートは、そのままデータ復旧業者への問い合わせ時に活用できます。
2026年1月調査時点でデータ復旧協会に所属する14社の中から、データに関する専門業者であり、サービス運営・マネジメントに関わる国際規格(ISO9001、ISO27001のいずれか)を取得している3社について詳しく調査しました。
データ復旧の依頼を考えている方はぜひ参考になさってください。
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引用元:アドバンスデザイン公式サイト
(https://www.a-d.co.jp/datarecovery/agt/dr1168313/)
※参照元:アドバンスデザイン(https://www.a-d.co.jp/datarecovery/agt/dr1163113/)
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引用元:A1データ公式サイト
(https://www.a1d.co.jp/)
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引用元:データレスキューセンター公式サイト
(https://www.rescue-center.jp/)